夜間の介護で疲れたあなたへ、実践的な介護サポート術
- firstcare1
- 10月15日
- 読了時間: 4分
介護をしていると、特に夜間の対応は心身ともに大きな負担になりますよね。
「夜中に何度も起きる」「熟睡できない」「自分の時間が取れない」
そんな悩みを抱える方は少なくありません。
今回は、夜間の介護に疲れてしまった方へ向けて、実践的なサポート術をご紹介します。
あなたの心と体を守りながら、少しでも無理のない介護ができるようなヒントをお届けできればと思います。
1.夜間介護の疲れを軽減するための時間管理術
◆ 「完璧」を手放すスケジューリング
夜間介護のある日々では、「○時には必ず起きてトイレ介助」「薬の時間は絶対守る」といった“完璧”な予定を立てがちです。
でも、少し柔軟に構えることも大切。
たとえば、「薬は30分以内ならOK」「排
泄介助のタイミングは“様子を見ながら」といった幅を持たせておくと、気持ちにも余裕が生まれます。
◆ 「一人でやらない」意識を持つ
頼れる家族がいれば、夜間の交代制も検討しましょう。
難しい場合は、定期巡回サービスや訪問介護（夜間帯）を一時的に利用するのもおすすめです。
◆ 記録を“簡単に”残す
夜中の様子を簡単にメモしておくと、介護スタッフや医師との情報共有にも役立ちます。
アプリやメモ帳を使って「起きた時間・対応内容」をざっくり記録するだけでOK。
振り返りにもなり、自分の努力が“見える化”されて前向きな気持ちにもつながります。
2.効率的な生活サポートのコツ
◆ 寝室環境を見直す
夜間に転倒しないためにも、足元灯の設置や手すりの設置を検討しましょう。
介護される方が自分で起きて動けるようになると、介護者の負担もぐっと減ります。
◆ 「起こさなくていい仕組み」をつくる
ポータブルトイレやおむつの活用、介護用センサーなど、見守りを自動化できる機器を使えば、すべてを目で確認する必要がなくなります。
睡眠時間の確保にもつながります。
◆ 食事の準備は「効率よく・自分の健康も大切に」
翌朝の食事を前もってセットしておくことで、忙しい時間帯の負担を軽減できます。
また、宅配食（宅食）サービスの活用も一つの方法です。
必ずしも介護食に限定せず、自分自身の食事を宅食に切り替えるだけでも、栄養バランスを整えながら調理の手間を省くことができます。
空いた時間を昼寝やリラックスに使えば、心身の回復にもつながります。
「自分の健康を守ることが、介護を続ける力になる」という視点も、ぜひ大切にしてみてください。
◆ 薬の準備は「まとめて・手間なく」
昼間のうちに1日分の薬を仕分けておくことで、夜間や早朝のバタバタを減らすことができます。
家事や介護を「前倒し」で少しずつ準備する習慣をつけると、生活全体がスムーズになります。
さらに、薬の一包化を薬局でお願いするのもおすすめです。
現在は保険適用で一包化が可能になっており、1割負担の場合、1ヶ月あたりおよそ160円で対応してもらえます。
手間が大きく減るうえ、費用も少額なので、介護をされている方にとって心強いサポートになります。
3.自分自身の心を守る、介護者のメンタルケア
◆ 「がんばりすぎていないかな？」と立ち止まる
夜間介護を続けていると、「自分が休んではいけない」「もっとちゃんとしなきゃ」と思い詰めてしまうことがあります。
でも、あなたが倒れてしまったら、介護そのものが続けられなくなってしまいますよね。
「今日はできる範囲でがんばった」と、自分に優しい言葉をかけてあげてください。
◆ 短時間でも「自分の時間」を確保する
5分だけでも、好きなお茶を飲む・本を読む・音楽を聴くなど、「介護以外の自分の時間」を持つことが大切です。
また、“誰かに話す”ことも立派なケアです。
家族や友人、介護相談窓口などに気持ちを吐き出すことで、心がふっと軽くなることもあります。
4.一人で抱え込まないために——使えるサポート制度
介護保険サービスには、夜間対応型訪問介護や短期入所（ショートステイ）など、介護者の負担を軽くする制度も整っています。
「少し休みたい」「一晩だけぐっすり眠りたい」と感じたときは、ぜひ地域包括支援センターなどに相談してみてください。
おわりに
夜間の介護は、想像以上に体力も気力も使うもの。
でも、少しの工夫とサポートを取り入れることで、あなたの心と体の負担はぐっと軽くなります。
どうか、あなた自身のことも大切にしてください。
介護は「一人で背負うもの」ではありません。無理なく、長く続けるために。
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