自宅介護のよくある悩みと解決策【ご家族向け】
- firstcare1
- 7月1日
- 読了時間: 7分
更新日:7月1日

~日々の負担を軽くし、安心できる介護環境を目指して~
高齢化が進むなか、自宅での介護を選ぶご家庭が増えています。
「できる限り自宅で家族と一緒に過ごしてほしい」という思いの一方で、介護にはさまざまな悩みや負担がつきものです。
身体的にも精神的にも、そして生活面や金銭面でも大きな負担を抱えてしまうことも少なくありません。
本記事では、自宅介護でよく聞かれる悩みと、それぞれに合った解決策について具体的にご紹介します。
身近な工夫から専門的なサービスまで、少しでも介護の負担を減らすヒントになれば幸いです。
身体的な負担を軽くする工夫
◆ 食事の準備が大変
介護では、食事の支度が思いのほか大きな負担となることがあります。
嚥下(えんげ)機能の低下や持病による制限があると、メニューの工夫や調理にも手間がかかります。
解決策:
介護食の宅配サービスを利用することで、栄養バランスがとれた食事を自宅に届けてもらえます。柔らかさや味付けなども工夫されており、食事の準備にかかる時間と手間を大きく軽減できます。
簡単なレシピの導入も効果的です。市販の冷凍野菜やレトルトの介護食をうまく取り入れながら、無理なく毎日の食事を整えましょう。
◆ 夜間の介護が負担
夜間のトイレ介助や見守りが続くと、介護者自身の睡眠不足につながり、体調を崩してしまうことも。
解決策:
夜間訪問介護の利用で、定期的な見守りや必要なケアをプロに任せることができます。
ナースコールシステムの導入により、家族が無理なく異変に気づける体制が整います。
照明の工夫も大切です。足元灯やセンサーライトを設置することで、夜間の移動時の転倒防止になります。
◆ トイレやお風呂の介助が大変
濡れた浴室や狭いトイレでの介助は、転倒のリスクもあり、介護する側もされる側も不安がつきものです。
解決策:
介護用トイレ(ポータブルトイレ)をベッドサイドに設置することで、夜間の移動の負担を減らすことができます。
浴室のバリアフリー化や滑りにくい床材、手すりの設置で安全性が向上します。
福祉用具(入浴用の椅子やすべり止めマットなど)を上手に使うことで、介助の負担を軽くすることができます。
◆ 長時間の立ち仕事で腰や膝に負担がかかる
介護中は立ちっぱなしになることが多く、無理な姿勢や中腰などで腰痛や関節痛に悩む方も多いようです。
解決策:
サポート用具(腰ベルトや膝パッド)を着用することで、身体への負担を軽減できます。
また、こまめに休憩を取る工夫や、介助時の姿勢を意識することも大切です。
◆ 介護用具の使い方がわからない
せっかく用具をそろえても、正しい使い方が分からずうまく活用できないケースもあります。
解決策:
福祉用具専門相談員やケアマネージャーからの指導を受けることで、安全かつ効果的に使えるようになります。
レンタル業者のアフターサポートも活用し、不安な点はすぐに相談しましょう。
精神的な負担を軽くするために
◆ 認知症の進行に伴う対応が難しい
会話がうまく通じなかったり、物忘れが進んで混乱する場面では、どう接していいのか迷うことがあります。
解決策:
認知症に詳しい専門家(医師、認知症ケア専門士)からの支援やアドバイスを受けましょう。
日々の接し方では、感情に寄り添い、不安や混乱を受け止める姿勢が大切です。
◆ 介護者自身の精神的孤立
「自分だけが頑張っている」と感じてしまい、孤独やストレスが積み重なることがあります。
解決策:
地域のサポートグループや家族会に参加することで、同じ悩みを持つ人と情報や気持ちを共有できます。
ケアマネージャーとの定期的な連携や、カウンセリングの活用も心の支えになります。
◆ 介護に必要な時間が確保できない
日常の家事や仕事との両立が難しく、時間的な余裕がなくなることも大きな悩みです。
解決策:
訪問介護やデイサービスの活用で介護の時間を確保しつつ、家事は家事代行サービスを取り入れて負担を分散することも検討しましょう。
家族の中で役割分担を話し合っておくことで、特定の人に負担が集中するのを防げます。
また、フレキシブルな働き方(時短勤務・テレワークなど)を活用できる職場環境を整えることも一案です。
安全面への配慮
◆ 家の中での火事が心配
高齢者が一人で過ごす時間があると、事故のリスクが心配になります。
解決策:
コンロの自動消火装置やIHクッキングヒーターなど、安全性の高い家電を導入しましょう。
電気製品のコードは壁に固定したり、コードレスの電気器具を使用することで、安全性が高まります。
定期的な安全チェックを習慣化し、危険な箇所は早めに改善しましょう。
万が一に備えて、火災の初期対応策や緊急連絡先の整理も忘れずに。
◆ 家がバリアフリーでないため転倒のリスクが高い
段差やすべりやすい床は、高齢者にとって思わぬケガの原因になります。
解決策:
住宅のバリアフリー改修(段差解消、床材の変更)を検討しましょう。
手すりの設置や、視覚的にわかりやすい配色などの工夫も転倒予防に役立ちます。
生活面での困りごと
◆ 服薬管理が難しい
飲み忘れや飲み間違いがあると、健康状態に影響が出ることもあります。
解決策:
アラーム機能付きの時計やスマートフォンで服薬時間を管理しましょう。
仕切り付きの薬箱を使えば、一目で服薬状況が確認できます。
家族やケアマネージャーと服薬スケジュールを共有する体制も大切です。
◆ 認知症のせいで家族が外出できない
目を離すのが不安で、家族が自由に外出できなくなるケースもあります。
解決策:
デイサービスやショートステイを活用して、安心して外出できる時間を作りましょう。
また、必要な時にはホームヘルパーの訪問を頼るのも有効です。
◆ 金銭的に厳しい状況
介護費用や生活費がかさみ、家計がひっ迫することもあります。
解決策:
介護保険制度を最大限に活用し、負担を軽くしましょう。
助成金や補助金制度を調べ、必要な支援を受けることも重要です。
地域の福祉担当者や専門窓口に相談することで、最適な制度を案内してもらえます。
緊急時の対応や家族間のコミュニケーション
◆ 突然の体調変化にどう対応すべきかわからない
急な発熱や転倒など、いざという時に慌ててしまうことも。
解決策:
あらかじめ主治医や訪問看護師と連携しておくことで、スムーズに対応できます。
急変時の対応マニュアルを用意し、家族内で共有しておきましょう。
緊急連絡先の整理と掲示もしておくと安心です。
◆ 介護中に家族が感情的になり、ケンカになることが多い
長期間にわたる介護は、家族同士の関係にも影響を及ぼすことがあります。
解決策:
定期的な家族会議を設け、お互いの意見を整理しながら、協力体制を見直しましょう。
第三者(ケアマネージャーやカウンセラー)の意見を取り入れることで、客観的な視点が得られます。
介護のストレスをため込まず、共有する時間を作ることが、気持ちの余裕につながります。
まとめ
自宅介護にはさまざまな悩みや課題がありますが、一人で抱え込む必要はありません。
制度やサービス、身近な工夫を取り入れることで、負担を軽くし、安心して介護を続けることが可能です。
まずは「自分にできること」「専門家に頼れること」「家族で分担できること」を整理して、無理のない介護環境を整えていきましょう。
小さな一歩が、大きな安心につながります。
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