自宅介護のコツ!役立つ実践的アドバイス【ご家族向け】
- firstcare1
- 6 日前
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更新日:3 日前

介護を続けるために大切なこと
自宅での介護は、ご本人にとってもご家族にとっても、一緒に過ごせる大切な時間です。
しかし同時に、戸惑いや不安、時には疲労感に押しつぶされそうになる場面も少なくありません。
「もっと良い介護をしてあげたい」と願う一方で、どう接すればいいのか、何を優先すればいいのか、悩みながら日々を過ごしている方も多いでしょう。
この記事では、毎日の介護にすぐ取り入れられる「実践的なコツ」をわかりやすくご紹介します。
無理なく続けられる工夫を取り入れて、家族みんなが 少しでも心地よく過ごせるヒント を見つけていきましょう。
介護を続けるための心構え
◆ 完璧を目指さない
介護は、計画通りに進まないことが日常です。
たとえば、食事の準備に時間がかかったり、入浴を嫌がられたり…。
「全部うまくやらなきゃ」と気負ってしまうと、心も体もすり減ってしまいます。
「できる範囲でいい」
「今日できたことに目を向けよう」
そんなふうに、自分自身に優しく声をかけることが、長く介護を続けるための秘訣です。
小さな達成感を積み重ねることが、あなた自身を支える力になります。
◆ 自分自身のケアも大切に
介護に一生懸命になるあまり、つい自分の健康や心のケアを後回しにしてしまうことはありませんか?
無理を重ねると、介護者自身が体調を崩し、結果的に介護が続けられなくなってしまうこともあります。
休憩は「サボり」ではありません。
むしろ、介護を続けるために欠かせない大切な時間です。
意識して休憩を取る、趣味の時間を持つ、誰かに話を聞いてもらう…。
小さなリフレッシュを積み重ねて、自分自身も大切にしましょう。
◆ 一人で抱え込まない
介護は、家族だけで抱え込むものではありません。
地域包括支援センター、ケアマネジャー、訪問介護、デイサービスなど、利用できる支援はたくさんあります。
「助けを求めること」は弱さではありません。
早めに相談し、支援を受けることで、心にも余裕が生まれます。
時には、親しい友人や親戚に話を聞いてもらうだけでも、心が軽くなるものです。
介助のコツ
◆ 声かけを丁寧にする
介助の前には、必ず一言声をかけましょう。
「立ちますよ」「これから右に向きますね」など、次の動作を伝えるだけで、本人は安心して動くことができます。
急がせたり、無理に動かそうとすると、不安や抵抗感を生みやすくなります。
「ゆっくりでいいですよ」という一言も添えると、より安心感が高まります。
◆ 力任せに動かさない
介助で大切なのは、力を使うのではなく、「体の重心移動」を意識することです。
無理に持ち上げると、介護者の腰を痛めるリスクが高くなります。
例えば、本人の足の位置を整えたり、重心をずらしたりするだけでも、驚くほどスムーズに移動できます。
「テコの原理」を取り入れた介助を意識すると、介護が格段に楽になります。
◆ 小さな「できた」を一緒に喜ぶ
たとえ小さなことでも、本人が自分でできたことをしっかりと認め、一緒に喜びましょう。
「今日はズボンを自分で履けたね!」「一口ごはんが食べられたね!」など。
できたことに注目すると、本人の自信と意欲につながります。
◆ 食事中は本人のペースを尊重する
食事は「栄養補給」だけでなく、大切な楽しみの時間でもあります。
焦らず、本人のペースに合わせることを心がけましょう。
飲み込みに不安がある場合は、トロミ剤を使ったり、一口サイズにカットするなどの工夫も大切です。
◆ 排泄介助は「恥ずかしい」気持ちに配慮を
排泄はデリケートな問題です。
できるだけスムーズに、さりげなく対応し、本人のプライドを傷つけないように配慮しましょう。
「大丈夫ですよ」「ゆっくりでいいですよ」と優しく声をかけ、安心できる雰囲気を作ることが大切です。
介護を楽にする工夫・アイデア
◆ 動線をシンプルにする
生活の中でよく使うものを、手の届く場所にまとめておくだけでも、介護の負担はぐっと軽くなります。
たとえば、ベッドサイドにリモコン、眼鏡、ティッシュ、水のボトルをまとめたカゴを置く。
トイレ近くに予備のオムツや清拭シートを準備しておく。
こうした小さな工夫が、移動や探し物の手間を省き、スムーズな介護につながります。
◆ ベッド周りを整える
介護ベッドやサイドレール(ベッド柵)を活用すると、起き上がりや寝返りがしやすくなり、介護者も体の負担を軽減できます。
特に、高さを調節できるベッドは、腰を痛めにくくおすすめです。
また、寝室のスペースに余裕があれば、ベッド周りにゆとりを持たせて、介護者が動きやすい環境を作ることが大切です。
夜間の転倒防止のため、ベッド横に低めの間接照明を設置するのもよいでしょう。
◆ 床に物を置かない習慣をつける
高齢者にとって転倒は大きなリスクです。
床に物を置かない、コードをまとめる、ラグマットの段差をなくすなど、家の中をすっきり保つことが、安全な暮らしへの第一歩です。
「床に物を置かないルール」を家族全体で共有し、協力しあいましょう。
◆ 「福祉用具」の力を借りる
ポータブルトイレ、立ち上がり補助手すり、浴室用チェアなど、福祉用具を賢く取り入れることで介護は格段に楽になります。
専門の相談員に相談すれば、本人の身体状況に合った用具を紹介してもらえます。
最近では、補助金制度を使って安価にレンタルできるサービスも増えていますので、積極的に情報を集めてみましょう。
◆ スケジュールに「自分の休憩時間」も入れる
介護スケジュールはつい、本人中心に組み立てがちですが、自分のリフレッシュタイムも「予定」として組み込みましょう。
・15分だけ音楽を聴く・好きな紅茶を淹れてひと息つく・散歩をする
こうした「自分へのごほうび」を毎日の中に取り入れることが、心のゆとりを保つ秘訣です。
介護する人も、される人も、心を守るために
◆ 相手の「できる力」を信じる
介護する側が先回りして何でもやってしまうと、本人の「自分でやろう」という意欲を奪ってしまうこともあります。
たとえ時間がかかっても、できることはできるだけ本人に任せることが大切です。
できた時は、大げさなくらいに褒めましょう。
「できた!」という達成感は、心の栄養になります。
◆ 介護される側の気持ちに寄り添う
高齢者は、体が思うように動かなくなったり、できないことが増えることに、戸惑いや悔しさを感じています。
ついイライラしたり、頑固になったりすることもあるかもしれません。
そんな時は、「なぜそんな態度を取るのか」の背景に目を向けましょう。
不安、寂しさ、自己否定感…そんな感情が隠れていることもあります。
無理に言い聞かせようとせず、まずは「うん、そうなんだね」と受け止めるだけでも、相手の心は少しずつほぐれていきます。
◆ 感情に振り回されないコツ
介護をしていると、どうしても怒りや悲しみ、不安に飲み込まれそうになる瞬間があります。
そんな時は、自分の感情を「ダメなもの」と決めつけないことが大切です。
「イライラしてしまったな」「今日はつらいな」
そんな気持ちが湧いてきたら、「そう感じるのも当たり前だよね」と、そっと認めてあげましょう。
自分を責めないことが、次にまた優しく向き合う力になります。
介護の合間にリフレッシュする時間を
◆ 「ひとりになれる時間」を意識してつくる
介護中は、常に気を張り詰めてしまいがちですが、一人になってホッとする時間もとても大切です。
・家族に交代を頼んで短時間だけ外出する・デイサービスを利用して自分の時間を確保する・ショートステイを活用して、数日リフレッシュする
罪悪感を感じる必要はありません。
自分を大切にすることは、介護を続ける力を育てることです。
◆ 気軽に「相談できる場」を持つ
ひとりで抱え込むと、つらさが倍増します。
地域の介護相談窓口、家族会、介護者向けサロンなど、同じ立場の人と話せる場を持つだけでも、気持ちはずいぶん楽になります。
「同じ悩みを持っている人がいる」「共感してもらえる」
そんな体験が、心の大きな支えとなります。
あなた自身も、かけがえのない存在です
介護は、誰かのために全力を尽くす、とても尊い営みです。
けれど、忘れないでほしいのは、あなた自身も、大切な存在だということ。
完璧な介護なんて、誰にもできません。
うまくいかない日も、落ち込む日も、全部ひっくるめて「よくやっている」と自分を認めてあげましょう。
お困り事はご相談ください!
有限会社ファーストケアでは、福祉用具のレンタル・販売から、バリアフリーリフォームまで、ご家族の暮らしに寄り添ったご提案を行っております。
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