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車椅子のメンテナンス方法と長く利用する秘訣

更新日:2024年12月20日


車椅子は、利用している方にとっての「足」の役割を果たしています。

適切なメンテナンスを行うことで、安全性や快適性を維持し、車椅子をいつまでも安全で快適に利用できることが可能になります。


本記事では、車椅子を長持ちさせる秘訣やメンテナンスの具体的な方法、そして交換時期の目安について詳しく解説していきます。


車椅子のメンテナンスが重要な理由

1. 安全性の確保

車椅子は人の体重を支えながら移動を助ける重要な器具です。

タイヤの摩耗やブレーキの劣化が進むと、操作性が低下し、転倒や事故の原因になります。

例えば、ブレーキが効かなくなれば、坂道で止まれずに危険な状況を招く可能性があります。

定期的な点検と修理で、こうしたリスクを未然に防ぎましょう。


2. 快適性の向上

タイヤの空気圧や軸部分の滑らかさは、利用者の快適性に直結します。

適切なメンテナンスを行えば、操作がスムーズになり、介助者の負担も軽減されるでしょう。

また、利用者の体への負担も減り、座り心地が改善されるため、より質の高い生活が送れるようになります。


3. コスト削減

小さな不具合を放置すると、部品全体の交換が必要になるケースもあります。

早めのメンテナンスで、大きな修理費用を回避しましょう。

また、車椅子を長く利用できれば、新しく購入する費用も抑えることができます。



車椅子を長く利用する秘訣

車椅子をより長く安全に使用するためには、日常的なケアが重要になります。

ここでは、具体的なポイントをご紹介します。


1. 適切な空気圧の維持

空気タイヤを使用している車椅子の場合、タイヤの空気圧を月に一度確認する習慣をつけましょう。

空気圧が低下すると、タイヤとチューブの間で摩擦がおこり、消耗しやすくなります。

また、異物を巻き込む危険性も高まるので注意が必要です。

適正値は取扱説明書に記載されていますが、わからない場合は購入元に確認しましょう。

ノーパンクタイヤを使用する選択肢もあり、これにより、空気圧管理の手間を省けます。


2. 部品の定期点検と交換

タイヤ、ブレーキパッド、シートカバーなどは消耗品です。

例えば、タイヤに亀裂が見られたり、ブレーキの効きが悪くなった場合は、早急に交換をしましょう。

また、ネジの緩みやフレームの傷も定期的に確認し、必要に応じて調整や修理を行いましょう。


3. 正しい保管方法

車椅子は湿気や直射日光を避けた場所で保管することで、部品の劣化を防ぐことができます。

特に屋外で使用する車椅子の場合は、専用カバーを使用して保護しましょう。

また、冬場は低温で部品が硬化しやすくなるため、室内に保管するのが理想的です。


4. 定期的な清掃と消毒

車椅子は長時間使用することで、フレームやシート部分に汚れが溜まりやすくなります。

定期的に乾いた布やアルコール消毒シートで拭き取り、衛生環境を保ちましょう。

特に、食事や外出の後はタイヤやフレームに付着した泥や砂をブラシで取り除くことをお勧めします。

これにより、動作のスムーズさと見た目の清潔感を維持できます。



車椅子の交換・買い替え時期の目安

車椅子の寿命は使用頻度や保管状況により異なりますが、一般的には5~7年とされています。

ただし、以下の兆候が見られた場合は、早めにパーツ交換や買い替えを検討してください。


  • フレームの亀裂や変形:目に見える損傷がある場合、安全性が損なわれる可能性があります。

  • タイヤの摩耗が激しい:グリップ力が低下し、滑りやすくなります。

  • ブレーキが効きにくい:特に坂道での危険性が増します。


タイヤやブレーキなどのパーツ交換、または買い替えの際には、専門業者に相談して、利用者の体型やニーズに合ったモデルを選ぶことが大切です。



車椅子のタイプ別メンテナンスのポイント

車椅子には様々なタイプがあります。それぞれの特性に応じたメンテナンス方法を理解することで、適切なケアが可能です。


1. 手動車椅子の場合

  • フレームのチェック:金属部分に錆が出ていないか確認し、防錆スプレーを使用しましょう。また、錆が出ている場合には錆を取り除きましょう。


  • クッションの清掃と交換:クッションは利用者の体圧を分散する役割があるため、定期的に清掃し、へたりが見られたら交換しましょう。


2. 電動車椅子の場合

  • バッテリーの管理:バッテリーは電動車椅子の心臓部です。充電はメーカー推奨の頻度と方法で行い、放電を避けるため定期的に使用することが重要です。また、異常が見られた場合はすぐに専門業者に相談しましょう。


  • モーターの点検:モーター部分に異音がしないか、動作がスムーズかを確認します。異常がある場合は早めに修理を依頼してください。


3.介助型車椅子の場合

  • ハンドルやブレーキの点検:介助型車椅子は、主に介助者が操作するタイプの車椅子です。ハンドルやブレーキの状態を重点的にチェックしてください。ブレーキの遊びが大きい場合、調整が必要です。



車椅子利用者が快適に過ごすための追加工夫

カスタマイズによる個別対応

  • 座面と背もたれの調整:座面の幅や深さを調整することで、利用者の体型に合った快適な座り心地を実現します。また、背もたれの角度を変更したり、クッションを追加したりすることで、姿勢を安定させることができます。

  • クッションの選択:座る部分に適切なクッションを選ぶことも重要です。体圧を分散させるクッションは、床ずれの予防や使用感の向上などにも役立ちます。素材はジェル、エア、フォームなどから選べます。

  • フットレスト・レッグレストの調整:足を置く部分の高さや角度を調整することで、足の姿勢を安定させることができます。また、フットレストを取り外したり、外側に動かせるスイングアウト機能を追加したりすることで、乗り降りがしやすくなります。


季節ごとのメンテナンス注意点

車椅子の寿命や性能は、季節によって異なる条件にさらされることで大きな影響を受けます。

  • 夏季:地面が高温になり、直射日光による紫外線があたりやすい夏は、タイヤのゴムが劣化しやすくなります。外出時や保管の際には、日除けカバーを使用することで、劣化を軽減することができます。

  • 冬季:低温が続く冬には金属部分が硬化しやすくなり、動きが悪くなる可能性があります。その際は潤滑油をさしましょう。また、雪や泥が付着した場合はすぐに拭き取ることで錆びにくくなります。

  • 梅雨時期:湿度が高い梅雨には、金属部品が特に錆びやすくなります。定期的に乾いた布で拭き取り、こまめに防錆剤を使用しましょう。


車椅子メンテナンスのQ&A

利用者や介助者から寄せられるよくある質問にお答えします。


Q: タイヤの空気が抜けやすい場合、どうすればいいですか?

A: 空気漏れが頻発する場合は、チューブやバルブが損傷している可能性があります。早めに修理業者に相談してください。また、ノーパンクタイヤに交換する選択肢もあります。


Q: メンテナンスはどの頻度で行えばいいですか?

A: 使用頻度にもよりますが、最低でも月に1回の点検を行いましょう。外出が多い場合は、週に1回の清掃と簡単な点検がおすすめです。


Q: 車椅子がきしむ音を立てる場合の対処法は?

A: 音の原因が摩擦や緩みの場合があります。潤滑油をネジや軸部分に適量塗布することで解消することが多いですが、改善しない場合は専門業者に依頼してください。



メンテナンス費用を抑える方法

1. 自治体や福祉機関の補助制度

自治体や福祉関連機関では、車椅子の修理費用の一部を補助してくれる制度がある場合も。住んでいる地域の福祉窓口に相談し、利用可能な補助を確認しましょう。


2. DIYでの消耗品交換

簡単な修理や交換作業は自分で行うことも可能です。

例えば、タイヤの交換やシートカバーの取り替えは、専用の工具があれば初心者でも比較的簡単に行えます。ただし、ブレーキやフレームの修理は専門業者に任せるのが安心です。


3. 定期メンテナンス契約の活用

販売店や業者が提供する定期点検サービスを利用することで、効率よく車椅子の状態を維持できます。

一度に大きな修理が必要になる前に、軽微な不具合を解消できる点がメリットです。



日々のケアが快適な介護生活を支える

車椅子のメンテナンスは、安全性、快適性、そして経済的な面で大きなメリットをもたらします。

清掃や点検、保管を適切に行い、利用者も介助者も安心して使える環境を整えましょう。

異常を感じた際には早めに専門家に相談し、必要に応じて交換を検討することが大切です。


車椅子のメンテナンスでお困りの方へ

有限会社ファーストケアでは、車椅子の販売やレンタルをはじめ、点検や修理、メンテナンスに関するご相談を随時受け付けています。


専門スタッフが丁寧に対応し、皆さまにとって最適な解決策をご提案いたします。

ぜひお気軽にお問い合わせください。






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